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2012-06-30(土)

(2)ずっと後悔してしてたんだ。

[More・・・]

ねぇ・・・、君は今。
何を思って何を見て、何を感じていますか?


俺は茶色い癖毛の髪を耳にかけながら薄れた記憶をよみがえらせる。人間とは不思議な事にどんなに忘れたくない事も時が来れば薄れてしまうのだ。人間と交わる事が大嫌いだった俺に唯一話しかけてくれた、俺の大切な人。

思いを告げたら多分君は俺から離れてしまうかもしれない。
だけど・・・。

もう一度、君に・・・会いたい。




「大見さん、もう抜けて貰って構いませんよー?」


大蔵さんは苦笑いで笑った。それもその筈、クリスマスシーズンは棚卸しやら仕入れ何かの仕事がどっさり残っているのだ。俺は大学卒業後人と交わる仕事がしたくて、アパレル業何て言う俺に似合わぬお洒落な仕事をしているのだ。

高校の時人間と交わる事が大嫌いだった俺を変えてくれた人が、俺にとっての運命の人だった。
泣いたり笑ったり喜んだり、俺はそう言う普通なら出来る行為が出来なかった。喜怒哀楽を出せないのは両親が離婚したせいでもあるのかもしれないが、昔から女子が嫌いだったからでもあるのだ。


バレンタインで頼んでもいないのにチョコレートを持ってくるし、不要物となる物をわざわざ渡してくる。隠し撮りの写真は高値で売れるし、俺はそのせいで先生に文句を言われるし・・・。


とにかく女子には良い思い出が無かったのだ。


そんな俺を変えたのは香井だった。どんな事にも一生懸命でいつも見ていて飽きなくて、愛らしいと思える。
男にこんな感情を抱く俺は正しく変人なのかもしれない。だけど好きな人なんて自分で決められるものではないだろう。気が付いたら鼓動が高まって、緊張してしまうのはおかしい事なのだろうか?

そうは言えど世間体は理解しているから、我慢していたのだ。


だけど不意に見せる香井の顔を見ていると、愛らしく思えてしょうがなかった。はやくこの気持ちを伝えたい・・・。何度そう思った事か。

だけど俺は所詮弱虫な男で、気持ちを伝える事が出来なかったのだ。


そしてそれから会えずに25歳。引っ越した後連絡先も分からないまま五年が過ぎ去った。俺は意外と図太い性格なのかあれから喜怒哀楽は少々見せられる様になったものの、愛らしいと思える人はいなかった。


「大見さんー、どーしました?彼女居なくて寂しいなら今日一杯行きません?」

「いいですね。じゃぁ駅ん所の居酒屋はどうです?」


嬉しそうに微笑む大蔵さんを見ると、何だかホッとしてしまう。


大蔵さんは俺から見ても大人で綺麗な顔をしている。勿論好きとかそう言う気持ちになった事は無いが、よく女子達が騒ぐのを耳に入れるのだ。だから俺なんかと飲みに行くんじゃなくて、その子達と行ったら・・・何て思ったりもするのだ。

「あーそう言えば、女の子が大蔵さんと飲みに行きたいって行ってましたよ?」

「・・・ふーん」


何故か不機嫌そうに俺を見る大蔵さんも大人っぽいのに可愛く見える。俺が何で不機嫌なのか分からず首を傾げていると、大蔵さんはいきなり俺の腕を掴む。

「っ・・・あっ、あの!?」

「誰も見てないからいいじゃん。冬は寒いんだからっ」

「・・・はぁ、」


大人っぽい大蔵さんが無邪気な少年のような口調で話すとギャップに驚いてしまう。是非とも大蔵さんファンの方々に見せてあげたい気持ちをぐっとこらえた。




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