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2012-04-08(日)

13執事様のご奉公


[More・・・]

午後6時、丁度机で課題をしている時だった。滅多に鳴らない俺の携帯が鳴った時には少々驚いたが、その人物を見て溜息を付く。

そして、数秒間深呼吸をして、ゆっくりと携帯を開いて通話ボタンを押す。

「隼人、出るの遅いわよ!!」
「あ、ああ。すみません」

俺は出来るだけ丁寧に言わなくてはならない。母は怒ると面倒臭いのだ。自分は子供を放置しているというのに、母としての役割を果たしてから怒るなら怒って欲しいと思う。


「明日くらいに家につくわ。NYから東京の便に乗る所なんだけどね、お土産いるかしら?」
「大丈夫です。」

「あっそうそう、今回は特に気合いをいれといてね。あなたの未来が決まるんだから」

多分母が言ってるのは、毎年行われるクリスマスパーティの事だろう。母はその日と夏のディナー会くらいにしか帰ってこない。家族で揃うその2回のパーティは、俺にとって悪夢のような行事なのだ。


「大丈夫ですよ。良いフライトを」
「じゃぁね」

俺は溜息を付きながら、ベットに横になった。





「はやくーん、起きなさい~」

母が俺を呼んでいる。昔は母と父とよく外で遊んだりしてたっけ。それも幼稚園の頃の話だけれど。その内仕事で父は滅多に帰ってこなくなってしまった。


「・・・お父さんは?」
「仕事よ、忙しいからしょうがないわ」

母は父の事を話す時、いつも笑っていた。小さい頃は分からなかったけれど、その笑顔はいつも引きつっている事に薄々気付き始めた時には、もう聞かなくなっていた。


たまたま、朝方に母の部屋に行った時。その時に全てを知ってしまった。



「いい加減にして!!!」


母は暴君な口調で携帯を通して喋っていた。それが誰相手なのかはすぐに分かったけれど、俺の知らないところで何かが崩れていた事を全て悟ってしまった。


「貴方、隼人を置いて仕事仕事って・・・・・――――」

母は涙を必死に押し殺しているように見えた。自分のプライドを守る為に、泣いているのを悟られないように、必死だった。そんな言い争いは数十分にもおよび、とうとう俺は聞いていられなくなって、すぐに自分の部屋に戻った。


俺があんなに泣いたのは、多分その時の一回くらいだと思う。全部の気持ちを押し殺して我慢するように泣いても、可笑しい事に涙が溢れた。


それから、母も段々と壊れていった。笑顔が泣くなり俺に八つ当たりするようになったのは、丁度中学1年生くらいの時。


そして、俺が男にときめくようになったきっかけも、この時期のあの先生のせいだ。
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テーマ : BL小説 - ジャンル : 小説・文学

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